古代小麦 (粉)
◆小麦アレルギーもお米アレルギーも過度の品種改良が原因?
麦・米・芋類など炭水化物を多く含む作物はエネルギー源を確保する主食として地域、民族により異なる作物が食べられています。ところが品種改良された小麦や、もち米に近く改良された粳米(うるちまい)は民族の主食である小麦や米を食べることができない『小麦・お米アレルギー』の人たちを増やしています。パンやパスタを作りやすいようにグルテンを増やした小麦。もちもち感を出すためにアミロースを極限まで減らしたコシヒカリ系のお米。いま主食でアレルギーを起こす方が増えているのです。主食は私たちの生命活動を支えるエネルギーの根幹です。人類を支える米や小麦に過度の品種改良はされるべきではありませんでした。
◆「古代小麦」は小麦の原種でありアレルギーを発症しにくい特性があります
古代小麦とは古代エジプトより始まり9000年以上も前からヨーロッパの国々で栽培されていた普通小麦の原種です。人の手による品種改良が全くなされていませんのでグルテンが少なく小麦アレルギーを発症しにくいためパンやクッキー、スープなどにも風味豊かに活用されています。「古代小麦」はグルテンフリーではありませんが、栄養価も高く安心して食べていただけますのでヨーロッパの病院では治療食として使われています。アレルギーの方は医師と相談の上、少量食べていただいて様子を見てください。再び美味しいパンを食べることができるようになるかもしれません。
◆古代小麦の特長 栄養は白い可食部に存在
「古代小麦」は天候の変化にも強く環境にも適応しやすい作物です。硬い皮穀が穀粒を守り病害虫にも強いので農薬も肥料も殆ど使用する必要がありません。独特の良い風味と香りがあり、「パン小麦」や「マカロニ小麦」と呼ばれる普通小麦と異なるところは、栄養面で必須アミノ酸、ポリフェノール等が精麦で取り除かれる外皮でなく、小麦粉となる内部に含まれていることです。また「古代小麦」は皮殻が非常に厚く、精麦も手間がかかります。出来上がった粉は元の重量の1/3量になってしまいます。収穫率も低く、その分お値段もやや割高となりますが幼いお子様にも安心して食べていただけます。
◆調理に使うときのご注意・・・普通小麦粉に比べ水となじみやすい
『古代小麦』は用途に適した品種改良を受けていないため強力粉と薄力粉の性質を併せ持ちます。パン、焼き菓子、パスタ、ピザ、うどん、お好み焼き、てんぷら粉としてもお使いいただけます。水なじみが良いので風味が飛ばないようにミキシングの回数は通常小麦粉の半分以下にしてください。
◆際立った特徴
小麦アレルギーを持っている人が「古代小麦」を食べても85~90%が発症していないといわれています。栄養的には必須アミノ酸であるリジン、スレオニン、メチオニンなどを含む良質な蛋白質の含有量が高く消化の妨げとなるオメガ・グリアジンが少ないので病弱の方にもお勧めです。デンプンの分解も緩やかですので糖質を制限している方にも適しています。他に硫黄、カリウム、ニコチン酸(B3)、ピリドキシン酸(B6)、βカロチンなども豊富です。