古代より歴代皇帝が愛用した中国福建省恵安地区の天日塩です。
「塩づくりを学ぶなら恵安へ行け」と中国の技術者たちに言われるほど、福建省恵安は古くから上質な塩の産地として知られています。恵安の海水はミネラルが豊富で塩分濃度も高くいい塩ができるため、王朝時代から皇帝への献上塩が作られてきました。生命の塩「海の力」は万里の長城を築いた秦の始皇帝の専用塩田から生まれました。太陽と風と陶器の遠赤外線の力でじっくりと結晶させるその製法は、千年以上も引き継がれています。いっさい火を使わないため海水の酵素がそのまま活性を維持しています。塩田に引き込まれたミネラルいっぱいの深層海水は蒸発によって一定の塩分濃度になると、麦飯石のセラミックを敷き詰めた塩田に移されます。そこで竹や木の撹拌棒を持った女性たちが根気よくかき混ぜながら太陽光線と遠赤外線と人の手だけで見事な白い結晶を作り上げていきます。
できた結晶は、塩田の脇にピラミッド状に積み上げられ、そのまま半年から一年以上をかけて乾燥、熟成されます。人工的な加工を一切加えない深層海水塩はまさに自然の恵みそのもの、生命が誕生した海の滋養の結晶です。
恵安地区は加工斑岩の台地からなり、海にはその岩礁があります。可溶性の豊富な海なので、深層から湧き上がる海水でつくる塩には約70種類のミネラルの存在が確認されています。海塩の中でも抗酸化活性が明らかになっているセレンの含有量も多く、また浸透圧の強いシトロンチウムが多く含まれているので漬物を漬ける時も塩が少なくて済みます。さらに水溶性ケイ酸の含有量も多いのも特徴のひとつです。